美濃と唐津を繋ぐ 絵唐津の沓鉢

昨年から先日の浜松町まで、美濃陶片展が続きました。ちょっと一休み、妄想中。美濃と唐津を繋ぐ史実には事欠かないが、それを裏付ける作品に出会ったことはありませんでした。ところが最近、ついに出会いました。あずまやに鳥、蛇篭、芦葉達磨図の絵唐津沓鉢です。鳥は渡り鳥、蛇篭は渡り鳥を捕まえる網で、網干ではありません。そう、ここは海辺ではないのです。岐阜県土岐津で、古くから霞網で渡り鳥を捕っていました。茶陶を焼いた小山路窯の作品には、織部と同じ絵付のものが多いのは、土岐津の陶工から絵付けを教わって描いていたからなんです。小山路から海へは十里近くもある。当時の陶工がそうそう遠くの海へ行くはずはないのである。「別冊太陽の古唐津」にサイズは違いますが、同形の絵唐津網干沓茶碗が載っています。両方とも見込みが深く、二重高台が特徴的です。 なので、最近のかばくんは、水と肴ばかりで節約してます。目白コレクションなんか絶対行きません。

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